預金と貯金の違いっていったいなんなの?
ちゃんと答えられる人って案外少ないです。
ほら、社会人になって給料やボーナスを
貰いはじめた頃とか、バイトやり始めた頃って、
「使ってばかりいないで、ちゃんと貯金しなさいね!」
って、お母さんやお父さんから言われます。
耳の痛い話です。
そして、世の中いたるところで、貯金って言葉が出てきます。
・ちょっとした旅行に行くのも貯金
・結婚式の準備のためにも貯金
・結婚しても住宅の購入を考えるときも貯金
生活していると、
いたるところで貯金って言葉が登場します。
でも、
まちかどを歩いていて、銀行なんかで目にする言葉は
預金。
定期預金に積立預金。
そういえば、貯金箱っていうけど預金箱とはいわない。
野球なんかの場合でも、勝った回数と負けた回数で
貯金とか、借金とか言ったりしするけど、
預金とは言わない。
いったいぜんたい、貯金と預金って
・何が違うの?
・どう違うの?
もしかしたら、
知る人ぞ知る秘密があって、知らないと大恥をかく
とんでもない秘密があるのかもしれません。
そこで、今回は銀行員だった当ブログ管理人の
経験をもとに、
貯金と預金の違いや、
ちょっとした豆知識を
ゆる~くまとめてみたいと思います。
さっそく、見て行きましょう。
おしながき
預金と貯金の違い
預金と貯金の違いとは一体何なのか?よく言われるのが、
・預金 : 銀行に預けること。主に銀行の預金
・貯金 : 郵便局に預けること。いわゆる郵便貯金
たぶん、こんなかんじで解説してくれる人も多いです。
もちろん、代表的な違いの説明になっているので、
基本的に間違ってないのですが、
厳密に言うとイメージが違います。
というのは
・貯金 : お金を貯める(ためる)こと
・預金 : お金を預ける(あずける)こと
だからです。
些細な言葉遊びにも思えますが、
歴史的に見るとお金を持ってる人と
お金を持っていない人の歴史になってきます。
すこし、詳しく見てみたいと思います。
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貯金とはなにか?
貯金は貯(た)めて置くお金といいましたが、意味としては、金銭を蓄えたり、ためる行為を示すので、
ですので、貯金箱にいれても財布の中でも
タンスでも金庫でも、
保管する場所に関係なく貯金となります。
まぁ、とはいえ、貯金って言葉は郵便局にあずけて
お金を貯める郵便貯金を示すことが多いです。
郵便貯金以外では農協や漁協といった、
組合系の金融機関で貯金という言葉が
使われていますね。
この郵便局の郵便貯金ですが、少し歴史を見てみましょう。
郵便貯金の歴史!?
日本ではイギリスの郵便制度をまね、
明治8年(1875年)に導入されました。
当時の日本はお金を蓄えるという考え方が
一般的ではなく、そのため国民全体が貧しい。
「なんとかせねば!」
そう考えた、前島密(まえじま ひそか:郵便局を作った人)が
庶民がお金を貯めるために
政府が主導して進めたのが、
郵便貯金のはじまりだったのです。
それから時代はながれ、約130年。
郵便局を取りまとめていた郵政省は
日本郵政公社になり、
日本郵政公社は2007年10月1日に分社化・民営化され
ゆうちょ銀行になりました。
この、ゆうちょ銀行が行なっている
「貯金」は「預金」とされ、
いわゆる、郵便貯金ではなくりました。
いまは商品名としての郵便貯金となっていますね。
まめ知識 1
中国にも郵便局があって、郵便儲金(ゆうびんちょきん)って言います。
儲って漢字には、いわゆる「もうける」って意味のほかに
ためるって意味もあるそうです。
ではでは、次に預金です。
預金とはなにか?
預金とはあずけるお金。
そうです、なにかをするために預けるのが目的。
もちろん、増やすだけでなく目的があって預けるお金。
目的?
なんのこっちゃ?
ってなりますが、
預けたお金って、銀行さんに運用してもらって
利子/利息を少しもらえるじゃないですが。
この利息を目的として預けることと、
もうひとつ、ほら、
銀行の普通預金って、何か支払いの決済をするために
お金を入れとくこともあるじゃないですか。
例えば、水道や電気代、カードの引き落としから、NHKまで。
毎月、自分で支払いうために振り込んだり、集金にこられるのも
大変で手間です。
なにかと、この決済って仕組みは便利です。
銀行の特徴の一つでもあります。
預金の歴史は銀行にあり
さて、この銀行は郵便貯金が始まった2年前の明治 6(1873)年 7月20日に初めて誕生しました。
ちなみに、この銀行は第一国立銀行(現在のみづほ銀行)です。
当時の銀行は預金するにもかなりの金額は必要で、
預け入れ額は1口5円以上と限られいました。
なので、庶民が利用する機会はほとんどありません。
この、当時の5円は今の価値にしてみると、
単純に計算できないのですが、
大体、20~30万円くらい。
多いような少ないような、そんな金持ちしか預金できない
感じはしない金額にみえますが、
明治時代の後半だと
明治30年頃、小学校の教員やお巡りさんの初任給は月に8~9円ぐらい。一人前の大工さんや工場のベテラン技術者で月20円ぐらいだったようです。
このことから考えると、庶民にとって当時の1円は、現在の2万円ぐらいの重みがあったのかもしれません。
参照もと 明治時代の「1円」の価値ってどれぐらい?(1)-お金の歴史 雑学コラム http://manabow.com/zatsugaku/column06/
※太字は当ブログ管理人が設定
明治時代の後半は職業によっての
月収の差が激しかったようですが
それにしても、わりとまとまったお金じゃないと
預けられなかったようです。
ちなみに、明治時代の前半、ちょうど銀行が出来た時期の
兵隊さんの給料はこんなもんです。
明治4年(徴兵令が布告される2年前)(日給)
2等兵卒 50文
1等兵卒 67文
上等兵卒 75文
曹長 250文
一等大尉 480両(年俸)
大将 1000石(年俸)
近代日本史 明治初期徴兵令での兵士の給料は? http://okwave.jp/qa/q8326428.html ※ちなみに、お金の単位が「文」から円(園:えん)に単位がかわったのは、1871年(明治4年)5月には「新貨条例」によってかわりました。
正直、文(もん)って単位がいくらなのか分からない。
調べてみると、だいたい1文は18円くらいの価値のようです。
「円・銭・こちらに文章が入ります。厘」という新しい単位が決定しました。
さて、さて
どうでしょうか。
小額のお金は銀行に預けることが出来なくて、
いわばお金持ちの為の仕組みだったのです。
まめ知識 2
日本ではお金に関する手段としては
無尽/無尽講(むじん/むじんこう)
というしくみがありました。
みんなで少しずつお金をだしあって、
何かイベントにつかったり、
無尽への参加者の誰かに景品?が
あたったりする、庶民の金融です。
基本的に、相互扶助(そうごふじょ)は
社会・組織の構成員同士が互いに
助け合うことを目的にしていて、
互助(ごじょ)とも。
大きな集まりでは数千人の規模も。
後に、政府からの指示で銀行法にのっとり第二地方銀行となります。
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本日のまとめ
- 貯金はお金をためる行為のこと
- 預金はお金を銀行などの金融機関に預けること
- 貯金と預金には歴史あり
- 庶民がお金を貯めるためできたのが郵便貯金
- お金持ちがターゲットだった銀行の預金
- なので、言い換えれば貯金は小額の蓄(たくわ)え
- 預金は一定額以上のお金を預けること
そういえば貯蓄ってことばもありますね、。
貯蓄とはなんでしょうか?
それに、利息と利子の違いも
気になってきますね(; ・`д・´)
調べてみたいと思います。
しばし待たれよ。
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